日本のビザ(在留資格)の中には、「技」という漢字が名前についているものがいくつかあります。でも、「技」という字がつくビザにはどんな違いがあるのか、わからないことも多いですよね。たとえば、外国人を雇う会社の人が、どのビザを申請すればいいか迷うこともあります。
そこで今回は、「技」がつくビザを簡単に説明していきます!
今のところ、「技」という漢字が名前についているビザは、次の4つです。
これらのビザは、「技術」と「技能」の違いが関係しています。この違いについてわかりやすく説明しますね!
「技能」は、その人自身の努力や修行で身につける特別な力のことです。たとえば、伝統工芸や職人さんの仕事を思い浮かべてください。その技は、その人の経験やセンスで磨かれたものです。
「技能」を持つ人は、自分の力を信じて、一つ一つの仕事を丁寧に仕上げています。
「技術」は、科学や工学の知識を使った方法やシステムのことです。たとえば、数式やデータで説明できる仕組みのことを指します。
つまり「技術」は誰にでも共有できるもので、マニュアルや設計図を使えば、他の人でも同じように使いこなすことができます。
もちろん、この「技術」を習得するためには学校で学ぶなどの専門的な教育を受け、そしてその後もアップデートしてゆくる必要があります。
日本では、「技術」と「技能」の両方が大切にされています。
たとえば、新幹線は「日本の技術の結晶」と言われることがありますよね。でも、その新幹線を作るには、「技能」を持った職人さんの力も欠かせません。
新幹線の部品は何万点もあります。その一つ一つを、設計図どおりに正確に作るのが職人さんの「技能」です。つまり、「技術」と「技能」はお互いに助け合っているのです。
日本で働くためには、仕事の内容に合ったビザ(在留資格)を申請する必要があります。「技術」や「技能」という言葉が名前についているビザは、それぞれ対象となる仕事が違います。ここでは、その違いをわかりやすく説明します!
このビザは、「技術」に関係する仕事をする人のためのものです。
たとえば、製品を開発するエンジニアや、IT業界で働くシステムエンジニア(SE)などが対象になります。このビザの人たちは、科学や専門知識を使って新しい仕組みや製品を作り出す仕事をしています。
このビザは、その人の腕(スキル)を活かす仕事をする人のためのものです。
たとえば、料理人が代表的な例です。料理は、その人の調理のウデや経験が直接「美味しさ」に影響する仕事ですよね。自分のスキルを活かして、こだわりの料理を作るような職人さんが対象です。
このビザは、特定の業界で必要な作業をする人のためのものです。
たとえば、工場で産業機械の製造に関わる仕事などがあります。作業主任から指示を受けて、決められた作業を担当するような働き方が対象です。
このビザは、日本の技能を学んで母国に役立てることを目指す制度です。
たとえば、工場での機械操作や温度管理など、仕事を通じて日本の作業方法を学びます。そして、学んだことを自分の国で活かすことが期待されています。
※この制度は2024年6月21日から3年以内に「育成就労制度」という新しい制度に変わる予定です。
4つのビザの違いを、ピザ屋さんの仕事に例えてみます!
技術・人文知識・国際業務ビザの人
「もっと美味しい生地を作るために、小麦粉を混ぜる機械を開発した。」
特定技能の人
「作業主任から指示を受けて、図面を見ながら担当の作業をした。」
技能実習生の人
「機械の操作や温度管理を覚えて、実際に作業ができるようになった。」
技能ビザのピザ職人
「新しい機械のおかげで、生地の温度や時間を調整して、自分らしい美味しいピザを作れた。」
とても簡単な説明ですが、「技」に関係するビザについて少しでもイメージができたら嬉しいです。
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