2022年10月11日からの外国人の入国規制　まとめ

2022年10月11日から「新型コロナウイルス感染症への対応」のための水際対策として外国人の新規入国に関して設定されてきた各種規制が大幅に緩和されました。
前回の記事では「どのような規制が緩和されるのか」という観点でその内容をお伝えしましたが、今回は10月11日からの新規入国で残った規制は何か」という観点から改めてお伝えしたいと思います。
また今回の規制緩和でよく耳にする「ビザなし渡航、査証免除」についてもその内容をお伝えします。

10月11日以降は下記の規制が継続されます。

 

・入国前のワクチン接種（3回）証明書の提示、または入国72時間前の陰性証明書の提示、このどちらかが入国時に必要です。

 

ワクチン接種証明書は、原則下記の１か２のどちらかに該当するものであることが必要です。

 

１．日本で発行された証明書のうち、下記（１）～（３）のどれかに該当するものでワクチンを３回以上接種したことが分かるもの

 

（１）日本政府か日本の地方公共団体にから発行された、新型コロナウイルス感染症予防接種証明書（海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書）
（２）日本の地方公共団体から発行された、新型コロナウイルスワクチン予防接種済証
（３）日本の医療機関等から発行された、新型コロナワクチン接種記録書

 

２．外国で発行された証明書では、下記（１）～（３）のすべてを満たすもの

 

（１）下記の事項が日本語又は英語で記載されていること
「氏名」「生年月日」「ワクチン名又はメーカー」「ワクチン接種日」「ワクチン接種回数」
※接種証明書が日本語又は英語以外で記載されている場合だと、接種証明書の翻訳（日本語又は英語）があって、接種証明書の記載内容を判別できれば有効とみなされます。

 

（２）世界保健機関（WHO）の新型コロナワクチン緊急使用リストに記載されたいずれかのワクチンを３回（※ジェコビデン（JCOVDEN）筋注／ヤンセン（Janssen）の場合は２回接種）接種したことが分かること。
※具体的なワクチンの種類は、厚生労働省にて別途公表されます。なお、それぞれの回で異なる種類のワクチンを接種した場合も有効と認められます。

 

（３）各国の政府など、公的な機関で発行されたワクチン接種証明書であること。

 

なお、日本入国時の前に厚生労働省が提供している「ファストトラック」のアプリを利用すれば入国時の手続きを簡略化できます。

今回の規制緩和では「ビザなし訪日」や「ビザ免除」、「査証免除」というワードが多く報道されています。

 

このビザ免除・査証免除とは、
・（就労などを目的としない）観光や親族訪問などを目的とした90日以下の短期滞在での日本訪問について
・日本政府が認めた国と地域からやってくる人たちについて
・本来は必要な査証（ビザ）の取得を免除します
という優遇策です。

 

よく”日本のパスポートのランキングは世界1位”などの記事がありますが、これは「各国のパスポート別に査証（ビザ）無しで入国できる国や地域が何カ所あるのか」という比較から成り立っています。日本からアメリカやヨーロッパ、東南アジアなどへ観光旅行をするときに、通常はいちいちビザ・査証を取得する必要はありません。このように世界各国から日本のパスポートは世界でももっとも優遇されているということです。

 

同じように日本も海外に対してビザ・査証の免除を実施してきましたが、コロナ禍によってしばらく中断となっていました。しかし、今回の規制緩和でこの免除措置が復活しました。

 

現在のところ、日本政府が短期滞在ビザ・査証を免除しているのは68の国と地域です。アメリカや韓国、台湾などが代表例です。免除措置の最大日数は90日ですが、対象の国や地域によっては15日などの違いがありますので、その詳細については当事務所の「短期滞在ビザとは」でご確認いただけますと幸いです。

インバウンド（訪日外国人観光客）がコロナ禍前のように復活してゆくかどうかは、高止まりしている航空券の価格低下が進むかどうかや世界的な為替の動向などの共通項から、各国のコロナ対策（帰国時の待機日数など）の動向など複数の要因に左右されることになると思います。

 

”一度にすべてが元通りに”となればいいのですが、当たり前ですが重要なのは一つ一つ着実に回復してゆくことです。

 

行政書士浜岡事務所では、日本での就労や中長期の滞在に関する在留資格・ビザの手続きについて皆様のご要望にお応えしております。ちょっとした疑問でもぜひお気軽にご連絡いただければ幸いです。