
短期滞在ビザは、観光、親族訪問、知人訪問、短期商用などを目的として外国人の方が日本へ滞在するためのビザです。
日本に住んでいる方からは、
といったご相談をいただくことがあります。
そのうえで、短期滞在ビザを申請すると、単に招待したいというだけではなく、
などが審査されます。
特に招へい理由書や滞在予定表の内容に矛盾があると、不許可の原因になることがあります。
このページでは、短期滞在ビザの基本的な仕組みから、家族や友人を日本へ招待する場合の必要書類、短期商用の場合の注意点まで確認していきます。
短期滞在ビザが必要かどうかは、訪日する外国人の国籍や所持しているパスポートによって異なります。
そのため、まずは訪日する人が短期滞在ビザの取得が必要な国の方なのか、それともビザ免除の対象となっている国・地域の方なのかを確認することが大切です。
現状で査証(ビザ)が免除されている国・地域については、外務省のHP「査証免除国・地域(短期滞在)」からご確認ください。
日本は多くの国・地域との間で査証免除措置を実施しています。
そのため、これらの国・地域の方が観光や親族訪問、知人訪問、短期商用などを目的として来日する場合には、原則として短期滞在ビザを取得する必要はありません。
例えば、韓国、台湾、アメリカ、カナダ、オーストラリア、多くのヨーロッパ諸国などが査証免除の対象となっています。
ただし、国や地域によって認められる滞在期間が異なります。
また、査証免除の対象であっても、日本で報酬を受ける活動を行うことはできません。
一方で、日本との間に査証免除措置がない国・地域の方が日本へ入国する場合には、原則として短期滞在ビザの取得が必要になります。
この場合は、申請人本人が居住している国・地域にある日本国大使館又は総領事館でビザ申請を行います。
日本に住んでいるご家族やご友人がいる場合には、招へい理由書や滞在予定表、身元保証書などの書類を日本側で準備することになります。
「ビザ免除国だから何も準備しなくてよい」というわけではありません。
入国審査では、
などが確認されます。そのため、短期間で何度も来日している場合や、滞在予定に不自然な点がある場合には、入国審査で詳しい説明を求められることがあります。
短期滞在ビザは、観光や親族訪問、短期商用などのために、一時的に日本へ滞在する制度です。
そのため、日本で長期間生活することや働くことを前提とした制度ではありません。
短期滞在で認められる在留期間は、15日、30日又は90日が基本となります。
また、1回の入国で認められる滞在期間だけでなく、年間の滞在日数にも注意が必要です。短期滞在で日本に滞在できる期間は、原則として年間通算180日となります。
そのため、短期間の出入国を繰り返して日本に長く滞在している場合には、入国審査で来日目的や滞在実態を確認されることがあります。
さらに、短期滞在ビザは原則として更新することができません。人道上の理由など特別な事情がある場合には、例外的に在留期間の更新が認められることもありますが、最初から長期滞在を予定している場合には、目的に応じた別の在留資格を検討する必要があります。
短期滞在ビザの申請では、招へい理由書や滞在予定表などの書類を作成することになります。
もっとも、必要な書類を揃えればそれでよいというものではありません。
書類全体を通じて、
といった内容に矛盾がないことが大切です。
ここでは、家族や友人を日本へ招待するときに確認しておきたいポイントをご紹介します。
まずは、日本へ招待する目的を明確にしておくことが大切です。
例えば、
などが考えられます。
招へい理由書を作成するときには、これらの目的が具体的に伝わるように記載することが重要です。
短期滞在では、15日、30日又は90日の滞在期間を選択することができます。ただし、長い期間を申請すればよいというものではありません。
例えば、数日の観光が主な目的であるにもかかわらず90日の滞在を予定している場合には、その必要性を説明しにくくなることがあります。
滞在期間は、訪日の目的に応じて無理のないものを設定することが大切です。
日本滞在中の宿泊費や生活費、帰国費用などを誰が負担するのかも確認しておきましょう。
費用負担者は、
のいずれでも構いません。
ただし、身元保証書やその他の提出資料との内容が一致していることが重要です。
短期滞在ビザの申請では、招へい理由書、滞在予定表、身元保証書など複数の書類を提出することになります。
そのため、一つ一つの書類だけでなく、書類全体として説明に矛盾がないことが重要です。
例えば、
などの内容に食い違いがあると、書類全体として分かりにくいものになってしまいます。
書類を作成するときは、一つの書類だけを見るのではなく、全体として自然な説明になっているかを確認することが大切です。
短期滞在ビザは、日本へ来る外国人の方が居住している国や地域の日本国大使館又は総領事館で申請します。
観光など日本側から招待する人がいない場合を除いて、一般的な申請の流れは次のようになります。
まず、日本で招待する方が招へい理由書や滞在予定表などの書類を準備します。
親族訪問や知人訪問、短期商用など、訪日の目的によって必要な書類は異なります。
作成した書類を、実際に日本へ来る方へ送付します。
近年は各国の日本国大使館や総領事館によって取扱いが異なる場合もありますので、事前に申請先の大使館や領事館の案内を確認しておくと安心です。
申請人本人がパスポートや申請書などの必要書類を揃え、日本国大使館又は総領事館へビザ申請を行います。
審査の結果、問題がなければ短期滞在ビザが発給されます。
なお、審査期間は国や地域、申請時期によって異なります。
ビザの発給後は、発給されたビザの有効期間内に日本へ入国します。
入国時には空港等で上陸審査が行われ、短期滞在としての上陸が許可されます。
以下は、基本的な短期滞在ビザの申請手続きについて解説したフローチャートです。
| 日本へ来る人 | 日本から招待する人 |
|---|---|
| ①日本への旅行計画を作る | ①招待する計画を立てる |
| ②必要書類を準備する | ②必要書類を準備する |
| パスポート、ビザ申請書、写真、その他必要な書類 など |
招へい理由書、滞在予定表、身元保証書、 |
| ↓ | ③書類を日本へ来る人に郵送する |
| ③日本国大使館などでビザを申請する | |
| ④ビザ申請について審査 | |
| ⑤審査後、パスポートを取りに行く | → 不許可 |
| (許可の場合)⑥ビザが発給される | |
| ⑦90日以内に日本へ入国する |
短期滞在ビザは、日本国内で在留資格認定証明書を取得する手続きとは異なり、海外の日本国大使館又は総領事館で申請します。
そのため、日本側で書類を準備しても、最終的には申請人本人が現地で申請を行う必要があります。
また、国や地域によって提出書類や申請方法が異なる場合がありますので、事前に申請先の日本国大使館又は総領事館の案内を確認することをおすすめします。
短期滞在ビザの申請では、申請人本人が用意する書類と、日本側で準備する書類があります。
また、訪日の目的や申請する国・地域によって必要書類が異なる場合があります。
そのため、実際に申請する際には、日本国大使館又は総領事館の案内を確認することが大切です。
一般的には、次のような書類が必要になります。
必要書類は国や地域によって異なる場合がありますので、申請前に必ず申請先の日本国大使館又は総領事館へご確認ください。
日本に住む家族や友人、取引先企業などが招待する場合には、日本側でも書類を準備することになります。
代表的なものとして、
などがあります。
また、状況によっては住民票や在職証明書、法人の登記事項証明書などの提出が求められることもあります。
招へい理由書は、なぜ日本へ招待するのかを説明するための書類です。
親族訪問、知人訪問、短期商用など、訪日の目的が第三者にも分かるように記載することが重要です。
滞在予定表には、日本滞在中のおおまかな予定を記載します。
観光、親族訪問、商談など、訪日の目的と整合する内容になっていることが大切です。
身元保証書は、招へい人等が滞在費や帰国旅費などについて保証する場合に提出する書類です。
もっとも、すべてのケースで同じ資料が求められるわけではありません。誰が費用を負担するのかによって準備すべき資料が異なる場合があります。
短期滞在ビザは海外の日本国大使館又は総領事館へ申請する手続きです。そのため、申請先によって必要書類や運用が異なる場合があります。
申請の前には、必ず申請先の日本国大使館又は総領事館の案内を確認するようにしましょう。
短期滞在ビザの中には、商談や会議、視察などのビジネス目的で来日する「短期商用」のケースがあります。
短期商用は就労ビザではありません。
そのため、日本で報酬を受けて働くことはできませんが、一定の範囲の業務であれば短期滞在として認められています。
例えば、次のような活動が挙げられます。
短期商用は、あくまでも一時的な商用活動を目的としたものです。
そのため、日本国内の企業から報酬を受けて業務を行う場合には、短期滞在ではなく就労可能な在留資格が必要になることがあります。
活動内容によっては、「技術・人文知識・国際業務」や「企業内転勤」などの在留資格を検討すべきケースもあります。
短期商用で来日する場合には、
を説明できるようにしておくことが重要です。
特に90日などの長期間の滞在を予定している場合には、滞在予定表などを通じて活動内容を具体的に説明することが求められる場合があります。
活動内容によっては、短期滞在で対応できるのか、それとも就労系の在留資格が必要なのか判断が難しいケースもありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
ここまで、短期滞在ビザの基本的な仕組みや、家族・友人を日本へ招待するときのポイント、申請の流れや必要書類についてご説明してきました。
もっとも、短期滞在ビザは申請する国や地域、招待する目的によって必要書類や準備すべき内容が異なることがあります。
そこで最後に、短期滞在ビザについてよくいただくご質問をご紹介いたします。
はい。親族訪問を目的として短期滞在ビザを申請することができます。
ただし、申請する国や地域によって必要書類が異なる場合がありますので、事前に日本国大使館又は総領事館の案内を確認することをおすすめします。
はい。知人訪問を目的として短期滞在ビザを申請することができます。
招へい理由書や滞在予定表などを作成し、訪日の目的を説明することになります。
婚約者であっても、短期滞在ビザを申請することは可能です。
ただし、交際の経緯や招待する理由などについて説明を求められる場合があります。
法律上、一定額以上の収入が必要と定められているわけではありません。
もっとも、日本側が滞在費を負担する場合には、実際に負担できることを説明できる資料が必要になる場合があります。
審査期間は申請する国や地域、申請時期によって異なります。
詳しくは申請先の日本国大使館又は総領事館へご確認ください。
同じ目的・同じ内容で再申請しても結果が変わらないことがあります。
再申請を検討する場合には、不許可となった原因を見直したうえで準備を進めることが大切です。
短期滞在ビザは原則として更新することができません。
ただし、病気や事故など人道上の理由がある場合には、例外的に認められることがあります。
日本国内で婚姻が成立した場合でも、必ずしもそのまま「日本人の配偶者等」へ変更できるとは限りません。
近年は、短期滞在で入国した方について、日本国内で婚姻が成立したという事情だけで、そのまま「日本人の配偶者等」への変更申請が認められるとは限らない状況です。
個別の事情によって判断が異なりますので、事前に確認することをおすすめします。
短期滞在ビザは、訪日の目的や申請する国・地域によって必要書類や準備すべき内容が異なります。
また、招へい理由書や滞在予定表などは、単に作成するだけでなく、書類全体として内容に矛盾がないことも大切です。
行政書士浜岡事務所では、ご家族やご友人の招待、婚約者の来日、短期商用など、短期滞在ビザに関するご相談を承っております。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。