技人国の派遣誓約書開始・受入れ制限強化・JESTA導入の動き|企業が確認すべき点

技人国の派遣誓約書開始・受入れ制限強化・JESTA導入の動き|企業が確認すべき点

2026年2月の報道で具体化したポイント(企業向け整理)

外国人雇用制度の変更点を確認する企業担当者のイメージ

2025年末の記事では、入管制度の見直しについて「2026年に予定されている変更や検討段階の論点」を整理しました。
2026年2月の報道では、その一部について運用開始日や改正案の枠組みが示され、内容が具体化しつつあります。

 

今回は、その動きを企業実務の観点から整理します。


1.技人国の派遣就労に誓約書提出(3月9日から運用)

報道によれば、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で外国人を派遣形態で就労させる場合、

  • 派遣元が「専門的業務に従事させる」ことを確約する誓約書を提出
  • 派遣先にも同様の誓約書を求める
  • 3月9日から運用開始

とされています。
これまで指摘されてきた、派遣先で単純労働に従事している事例への対応とみられます。

 

企業側で確認しておきたいのは、

  • 実際の業務が専門的業務として説明できる内容か
  • 派遣元・派遣先で業務理解にズレがないか
  • 業務内容が申請書類と一致しているか

という点です。

 

誓約書は形式的な追加書類に見えても、業務内容の整合性がより厳格に問われる動きと整理できます。

2.問題のある受入れ機関は技人国でも制限する方向

別の報道では、

  • 特定技能や技能実習で賃金未払いなどの問題があり
  • 一定期間、外国人受入れが認められない事業者について
  • 技人国でも同期間は在留を認めない方向

とされています。

 

さらに、

  • 契約書や労働管理台帳の提出徹底
  • 派遣先未確定の申請は受け付けない

といった実態確認強化も報じられています。

 

これは、在留資格ごとの個別管理というよりも、受入れ機関単位での適格性確認を横断的に行う方向と見ることができます。

 

企業としては、

  • 過去の是正指導やトラブルの有無
  • 労務管理体制の説明可能性
  • 契約内容と実態の一致

を事前に整理しておくことが重要になります。

3.JESTA導入(2028年度予定)と搭乗拒否義務

報道では、2028年度に導入予定とされる電子渡航認証制度(JESTA)について、入管難民法改正案の概要が示されています。
JESTAの対象は、ビザ免除国からの短期滞在者とされ、入国前にオンラインで事前認証を受ける仕組みです。

 

改正案の概要として報じられている内容は、

  • 航空会社や海運会社に対し、搭乗手続きの段階で乗客情報を出入国在留管理庁へ報告する義務を課す
  • 認証を申請していない者や、不適格とされた者を搭乗させてはならないとする
  • これに違反して搭乗させた場合、航空会社や海運会社に50万円以下の過料を科す規定を設ける

というものです。
つまり、入国管理を空港到着後ではなく「搭乗前」の段階で行う制度設計が想定されています。

 

企業実務との関係では、

  • 海外からの短期出張
  • 親会社・関連会社からの短期来日
  • 招へい業務

などにおいて、渡航前の確認工程が増える可能性があります。
現時点では導入前の段階ですが、将来的にどの部署が認証確認を担うのかは実務上の検討事項になります。

4.在留手続に関する手数料の上限引き上げ案

同じ改正案の概要として、在留外国人が行う在留手続の手数料について、法律上の上限額を引き上げる方向が示されています。
報道によれば、

  • 在留期間更新許可申請および在留資格変更許可申請の手数料上限を10万円
  • 永住許可申請の手数料上限を30万円

とする案が示されています。

 

現在は、これらの手数料の法律上の上限は1万円とされていますが、その上限を引き上げる内容です。
ただし、ここで示されているのはあくまで法律上の上限であり、

  • 実際の金額は政令で定められる
  • 直ちに上限額がそのまま適用されるとは限らない

という点は重要です。

 

さらに、

  • 在留期間更新や在留資格変更の手数料が(永住を除いて)一律に変更されるのか
  • それとも在留資格の種類ごとに異なる金額が設定されるのか

といった具体的な設計は、現時点では明らかになっていません。

 

したがって、すべての在留資格が同額で引き上げられるといった前提で判断する段階ではありません
制度の枠組みとして上限が引き上げられる方向が示されたにとどまり、実際の金額や区分設計は今後の政令で決まることになります。

 

企業にとっては、

  • 手数料を会社負担としている場合のコスト見通し
  • 在留資格の種類ごとの影響の違い
  • 永住申請支援の予算整理

を、中長期的に確認しておくことが現実的な対応となります。

まとめ

今回の報道を通して見えるのは、

  • 派遣就労の専門性確認の強化
  • 問題企業の横断的排除
  • 渡航前審査の制度化
  • 在留手続の手数料制度の見直し余地拡大

という流れです。

 

突然の制度変更というより、これまで示されてきた「適正化」の方向が、具体的な運用や改正案の形で整理され始めた段階と理解できます。

 

御社の雇用形態や業務内容が、現在の運用強化の方向と整合しているかどうか。
必要であれば、個別の状況を前提に整理いたします。

 

24時間受付可能です。

翌日中には返信いたします。

(土日祝日除く)

初回のご相談は無料です。

電話でのご相談は 03-6697-1681 

(受付時間:平日 9:30~17:30)

行政書士浜岡事務所

hamaoka-gyousei.com

東京都新宿区四谷三栄町2-14

TEL:03-6697-1681