ビジターとメンバー

ビジターとメンバー

ビジターとメンバー

ビザの更新にいらっしゃった相談者の方がふと呟いた一言です。
「日本はビジターには最高、でもメンバーには厳しいところ」
実は他の外国人の方々からも同じことを本当によく聞きます。

 

観光やビジネスで日本に来たときは、安全で清潔で便利な街と、英語はうまくないけど何かと親切にしてくれる日本人に感激した人たちです。
そう、確かに日本人は親切なんです。ビジターには、、、、。多少の文化の違いや言語の壁を超えて「おもてなし」をします。道に迷ったときにわざわざ目的地まで同行してくれたとか、チップをテーブルに置いて店を出たら忘れ物だと勘違いして走って届けに来てくれたとか。

 

そんな日本と日本人が気に入って在留資格を取って暮らし始めた人たちが「メンバーの苦労」を呟きます。別に言葉や年金とか税金とかお役所の対応といった堅苦しいところじゃなく、普段の普通の日常で感じるストレス、まさにカルチャーギャップです。


ウソとトイレ

このカルチャーギャップ、異文化の世界で暮らしたら当たり前でしかも永遠に付きまといます。解決できません。なにしろ文化は集団の感覚っていったものなので、異文化と比べた良し悪しの基準とか、わざと変化させるとかできるものじゃありません。慣れてもらうしかないんです。なんだか申し訳ない気もしますが。。。。

 

ただ当事務所では日本の文化との付き合い方で「ここがキモだよ」と伝えるポイントが2つあります。

 

1つが「どこからがウソなのか」
これ、ウソのストライクゾーンが日本人はけっこう広めです。たとえば時間の約束をしたのに守れないこともあります。こういうとき「その約束の時間が来るまでに守れないことを伝える」とウソではありませんが、「時間が過ぎた後に伝える」とどんな言い訳をしても、ほぼウソの判定をされると思ってくださいと。
しかもこの「ウソ」という言葉、ストライクゾーンが広めな日本人では「ウソつき」と言われてもあんまりダメージはありませんが(いや、基本的にはいわれたくないです)、外国の人には「ウソつき」っていう言葉は日本人の想像を超えた破壊力のある悪口になってしまうことがあります。もう「真理を歪め世界秩序を冒涜する狼藉者」ってくらいのニュアンスを固めて豪速球で内角高めいっぱいに投げ込まれたようなものです。なにしろストライクゾーン狭めなので。
そのくらいウソのストライクゾーンが狭い外国の人たちにとっては、知らず知らずのうちに自分の言動というボールを日本人のウソのストライクゾーンに投げ込んでいることがあります。こういうことが続くとだんだんと、徐々に、そして静かに周りの日本人が距離を取り始めていきます。

 

2つめが「トイレはきれいにつかいましょう」です。
いや当たり前の話なんですが、世界中どこを探しても汚いトイレで用を足すよりも、きれいなトイレのほうがいいに決まっています。異文化も何も違いはありません。でも違うのが「用を足すときにきれいか」ではなく、「自分の用が済んだ後に、次の人もきれいに使えるか」が日本人のツボなんですよ、と伝えています。
だれかに監視されているからきれいにするのではなく、誰にも見られていないけれどもきれいにする、ということです。

 

この2つ、ウソもトイレも、自分ではなく誰かのためというニュアンスがあります。「予定の時間に行けないことを先に伝える」のは、あなたを待っている人に無駄な時間を使わせないため。「トイレをきれいに使う」のは次の人もきれいに使うため。
大げさなことは言いませんが、ようするに「他人を気遣うことが日本の中でやっていくキモですよ」と、当事務所では伝えているつもりです。

 

せっかく気を遣っていても、ここがズレて空回りに疲れて「メンバーは大変、、、」と呟くようになりませんように。

 

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